その家は「死なないために」つくられた つくったかたは亡くなってます
死なないための、というテーマを持つ家の内見に行きました。
ここは昔、完成したころに作家の保坂和志さんたちと大勢で見学に行く予定だったのですが、私が当日に体調を崩して欠席したんですよね。住所は三鷹ですが、武蔵境からタクシーに乗りました。あいにくの雨模様。
▲床は大人と子供の土踏まずに合わせて、大きく小さく波打っています。
▲内側が青いカプセルみたいな部屋は、中にいると落ち着きます。
▲シャワーのみ湯船なし、トイレのしきりが布、オール電化、などは好みが割れそう。
▲畳の下に収納が。天井に色々ぶら下げされます。
▲エマニエル夫人のような椅子。ハンモックも設置できそうです。
▲まるい畳は、複数で座ると、自然と「円座」に。
▲ビー玉が埋められた門。一緒に行った友人が、とても気にいっていました。
▲共有部分もカラフル。ここまでの写真はすべて友人が撮りました。
▲私が撮った外観。有名な家なので、写真はご覧になったことがあるのでは。
私はR不動産経由ではなく、直接スタッフのかたに予約しました。
昔ある作家のかたと見学に来る予定だったんですよと話したら、スタッフのかたは保坂さんたちのことをよく覚えていらっしゃいました。私の仕事場「枡野書店」にもいらっしゃったりする谷川俊太郎さんは、この家の作者である荒川修作さんと交流が深かったようです。
三鷹天命反転住宅 ヘレン・ケラーのために―荒川修作+マドリン・ギンズの死に抗する建築
- 作者: 荒川修作
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2008/04
- メディア: 大型本
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友人たちとシェアできないかと思って見学し、皆それぞれ面白がってくれたのですが、都心へのアクセスがネックで、残念ながら借りるには至りませんでした。部屋の中で毎日こもって考えごとをするような仕事には向いている気がします。実際に部屋を利用されているかたの実感として、冬は床のコンクリートが冷たく感じるので、補助的にストーブなども利用しているとのことでした。逆に夏は快適そうです。
数日単位で貸し出しをする部屋もあるので、興味あるかたはぜひ。
おまけ。
僕の好きな保坂さんの本。
後者は続編だが独立して読めます。変な自由律俳句が出てくるところで爆笑。
谷川さんの本、枡野浩一の短歌も載せてくださっています。