収入が全然ないが借りに行く家賃四万円のアパート
のつづきです。
私が駆け込んだのは、知り合いの文筆家から名前を聞いた、「アエラス」でした。
荻窪店。とても親切で、私は芸人活動直後で年収証明書も出せないくらい収入がなかったけれど、どうにか、なりました。
そのときの詳細は後日書けたら書きますが、書かないかもしれません。しめきりに追われているのです。しめきりに追われたい人が多そうなこの場では自慢みたいに響くかもしれませんが本当に申しわけない気持ち。しばらく体調をくずしておりました。
しめきりに追われるような毎日はいつかの僕が夢みた暮らし
あしたは、これです。
あす是非!! 中村うさぎさんと #ゆさぶり映画館 や #ゆさぶりおしゃべり みたいにお話するのは久々です。と枡野が力説中。 https://t.co/nMJif9qCZi
— 歌人 枡野浩一 公式 (@toiimasunomo) 2017年12月4日
あと、芸人活動をふまえて書いたコラムが漫画雑誌に載ります。
【近況】『フルーツ宅配便』など面白い漫画ばかり載っている「ビッグコミックオリジナル」。あさってくらい発売の号に、コラムを書きました。M-1、キングオブコント。にゃんこスター、かまいたち、ウエストランド。すっきりソングの名前は欄外に。私しか書かない内容です、ご笑覧を。と枡野が力説中。 pic.twitter.com/GVJwsAxew2
— 歌人 枡野浩一 公式 (@toiimasunomo) 2017年12月3日
新聞に今朝も私が載っている 本が増刷されますように
▲https://www.hokkaido-np.co.jp/article/146468
▲朝食を食べるときデニーズで貰う読売新聞。
五反田の病院うまれであることは関係ないが五反田にいる
五反田団@gotanndadan のご厚意で、#MASUNOTANKA20TH のTシャツ歌集(税込3100円)とスウェット歌集(税込7500円)をちゃっかり物販に並べていただいております。短歌の種類とサイズに限りがあります。またの機会と思わず出会いがしらに是非。日曜昼公演の物販コーナーには私もおります。(枡野浩一) pic.twitter.com/kkOubdzj2R
— 歌人 枡野浩一 公式 (@toiimasunomo) 2017年11月24日
西荻窪出身なんですが、うまれたのは五反田の病院で。五反田団の主宰、前田司郎さんも同じ病院うまれだそうです。
▲前田司郎さんのアトリエへ向かう道。
前田司郎さんの自宅兼アトリエは、五反田の工場跡地。窓ガラスとか懐かしい感じでいいですね。古い建物には、今すぐはつくれない魅力があります。新品、新築がいい、みたいな感覚が自分には希薄です。
目黒川、人工の桜が満開でした。
すっきりソングが、かの週刊文春に載ってしまったとのニュースを耳にし、五反田のセブンイレブンで購入。歩きながらページをひらくと、くもり空から雨粒が落ちてきたので、あわてて閉じました。著作権の関係で冒頭部分の写真を三角形に。ブルボン小林さんは、またの名で、芥川賞作家です。(枡野浩一) pic.twitter.com/39wyzYMSLt
— 歌人 枡野浩一 公式 (@toiimasunomo) 2017年11月24日
枡野浩一が帯文を書いた前田司郎作品。帯文を書いたときのことは、以下の記事に。
ほかにも枡野浩一の名前が出てくる小説があります。
私が出演した五反田団の演劇、有料配信中。
追記。https://twitter.com/toiimasunomo/status/934813434100686848
しんかんの 「しらとりくんは てんこうせい」 どうぞよろしく おねがいします
自伝的、って作品紹介に書いてあり、まあ半分そういう要素もありますが、舞台は現代です。主人公というか語り手のイメージは目黒雅也さん。しらとりくんは私自身ですが、すっきりソングの本田まさゆきくんのイメージをちょっと混ぜてあります。
どこが一番自伝的かというと、転校がちだったところですね。住むところや暮らす土地、に私が興味を持つのは、そのせいかもしれません。
記憶は土地につく、みたいなイメージがあるんですよ。その土地を離れると、色々忘れてしまう。幼少期の記憶がほとんどないんです。ほとんどない記憶をふりしぼって書いた、こども時代の短いお話です。
転校生チルドレン、って本を出したいとデビュー当初から思ってきました。『君の鳥は歌を歌える』参照。今、こんなかたちで転校生の本を出せるの、うれしいです。
『しらとりくんはてんこうせい』発売日は偶然、住所を知らない息子が18歳になる日です。うるう年の29日うまれ。私と遺伝的に近いせいで苦労してたりするのかな。万一ここを見たら連絡ください。
赤錆のポストがよくて借りている家賃四万円のアパート
枡野書店は仕事場として借りて、最初は雑貨や古本を売ったりしていました。「テレビブロス」「散歩の達人」「#FIGAROjp_culture」などに取材していただいたりして。
本業で色々あって、芸人活動を始めたりやめたりして次第にまったくオープンできない店になり、生活サイクルが乱れ、枡野書店に寝泊まりしていた時期もあります。銭湯通いでした。
阿佐ヶ谷の開かずの扉「枡野書店」【街活!東京ローカル】第6弾 | Marina Oku
店の近くにアパートを借りることにしたのは、2016年の春でした。風呂つき四万円という破格のアパートの間取り図が、近所の不動産屋さんにずーっと飾ってあり、借りたいけど枡野書店とアパートの家賃を両方払うのは難しいかもと、ずっと迷っていました。私は東京のはずれに実家があり、そもそも仕事場を借りてるのも自己満足ではと言われればそうです。実家暮らしのフリーランスって多いですよ。
自分に合わない仕事を避けに避け、好きなことだけをして暮らすというのが人生のテーマなので、年収が高かった年も低かった年も、生活水準はあんまり変わっていないと思います。
そうこうしてるうちに、色々なご縁のある作家のまついなつきさんが、近所でウラナイ・トナカイという店をオープンしました。
前々から、枡野書店こそが占い師のかた(またはマッサージの仕事をしているかた)にぴったりの空間ではと感じていたので、もしかして枡野書店で占いをやりたいかたをご存じありませんかと、まついさんにメールしたことから事態が好転しました。
詳しくは『愛のことはもう仕方ない』にも書きましたが、そんなこんなで枡野書店を定期的に活用してくださるかたが複数あらわれ、それを機にアパートを借りることにしました。
しかし四万円のアパートを借りるとき、私がまず駆け込んだのは、その近所の不動産屋さんではありませんでした。
つづく。→ 収入が全然ないが借りに行く家賃四万円のアパート - 歌人不動産
泣かす気もババロアを買う筋合いもない真夜中の中杉通り
枡野書店の部屋を借りることにしたとき撮影した動画。からっぽだと広い。
有名なベーグルっていうベーグル屋さんの跡地だったことは、借りてから知りました。ベーグルは、よしながふみさんの漫画にも登場した店です。
『ショートソング』の企画を一緒に考えた弟子の歌人、佐々木あららの実家が近所だというのも、借りてから判明。
近所の谷川俊太郎さんが予告なしにいらっしゃったときの動画もあります。
タイトルにした短歌は、中杉通りにあるシュガーローゼという、真夜中にあいているケーキ屋で詠みました。
シュガーローゼ 本店 〜季節の果物たっぷりのケーキが人気。深夜まで営業しているパンとケーキのお店 |
新高円寺にあるメルベイユっていうケーキ屋さんは昔、枡野書店の場所にあったんだそうです。店名も、枡野書店の建物「白い家」オーナーさんの旦那様が命名したとの噂。
▲最近の枡野書店。毎週月曜15時から22時まで佐々木あらら店番の「夜の図書室」。
わけもなく家出したくてたまらない 一人暮らしの部屋にいるのに
ああそうだ、このブログの最初に書いてもいいくらいのことを忘れてました。私は昔、 CHINTAIのCMに出たことがあるんですよね。テレビCM、ラジオCM、駅貼ポスターなど。主演は加藤あいさんです。
嘘みたいでしょ。自分でも普段は忘れてるんですよ。昔は自己紹介のときに自分で言ったりもしてたんですが、「そんなことを自分で言う人は嫌われる」(要約)と歌人の穂村弘さんに直接おしえていただいてから、あまり言わなくなりました。なんで嫌われるんでしょうね、単なる事実なのに。うらやましいからなのだろうか。私は失礼ながらCMに出るまで加藤あいさんを存じなかったのです。今はファンです。
▲その穂村発言が載っている対談本です。近影はアラーキーに撮っていただいた。
そのCMで公募した「いい部屋みつかっ短歌」を一冊にまとめるにあたって、そのままではだれも読まないから初心者向けの短歌入門書として仕上げたのが以下の本です。「部屋探し」「引っ越し」に関する短歌ばかり百首も紹介してあり、技術的なちがいをくらべるのにぴったり。実際役に立つ入門書になったと思っていますが、「部屋探し」「引っ越し」に関する短歌ばかり載っている、と不満をもらす人が多いのはなんでなんでしょう。最初からそういう本だと明記してあるのに。
▲この本でイラストレーターの後藤グミさんがメジャーデビューしました。
▲流れで、こんな本も発見。 未読。
CMに出てから十年以上たって、CHINTAI主催のトークイベントに「本と雑談ラジオ」を呼んでいただいたりしました。週刊だったCHINTAI、今は月刊だそうです。
第4回読者イベント【本と雑談ラジオin今野書店】はじまってます。雨にもかかわらず会場満席。
— CHINTAI編集部 (@chintai_edit) 2017年8月1日
部屋を紹介してくれた不動産屋に後日部屋の感想を送りつけるという枡野さんのトークに一同爆笑です。#本と雑談ラジオ #chintai
そうなんですよねー。内見した部屋の感想を長々とレポート用紙に書いて、FAXで不動産屋さんに送っていました。正直、やばい人ですね。今はそんなことはしませんが、ブログには書くかもしれません。